【担当している仕事】
フローリング材の印刷物の設計・開発を担当しています。合板やMDFと呼ばれる木繊維を集成した台板の上に、木目を印刷した化粧紙を貼り付けて製造します。化粧紙には変色しにくい、摩擦に強い、台板との接着性が良いといった性質が求められます。もちろん高い意匠性も重要です。
目的とする発色、デザイン、機能を実現するために、原料の選定、調達や溶剤の配合、納品先の工場での加工のしやすさなどを考慮し、過去の実績やカタログ値を参考にラボで試作試験を行いながら製品仕様を決めます。このとき学生時代に学んだ化学物質に対する基礎知識が役立ちます。当社はラボが工場の一角にあるので、自分の設計がすぐに製品に反映されるのを見ることができます。
【入社の理由】
色を扱う仕事で研究開発ができる仕事に就きたいと考えていたときに出会ったのが当社でした。色に興味を持ったのは、高校の化学実験で無水硫酸銅(CuSO4)を水和するときれいな青色の水溶液(CuSO4・5H2O)になることを知ってからです。白から青に化ける化学に興味をもち、大学では有機化学の研究室に所属して化学物質(ナフトキノン誘導体)の色の変化が起こる要因やメカニズムを研究していました。
千代田グラビヤは食品包装材や筆記具、家電それに建装材と幅広く手掛けており、いろいろな印刷物の発色や物性のメカニズムを解き明かしながら仕事ができるということで入社を決めました。入社後は早くから専任のテーマが与えられ、自分の仕事が製品に直結するという緊張感を感じています。